サインバルタ(デュロキセチン)について|東京都中野区東中野の精神科・神経科・心療内科

後藤クリニック

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サインバルタ(デュロキセチン)について

うつ病 

デュロキセチンとは、セロトニン•ノルアドレナリン選択的再取り込み阻害薬(SNRI)と呼ばれる第三世代の抗うつ剤の一つである。フルオキセチン(プロザック)の開発にも携わった、イライリリー社によって1980代後半に合成され、1988に開発がスタートした。

日本では2010年4月にデュロキセチン塩酸塩として、イーライリリー社及び塩野義製薬からサインバルタ®の商品名でうつ病・うつ状態、糖尿病性神経痛に対し上市されているまた、米国では、糖尿病性ニューロパチー、繊維筋痛症、全般性不安障害に適応があり、欧州では、腹圧性尿失禁、糖尿病性ニューロパチー、全般性不安障害に適応がある。
通常、成人に対して20mgを初期用量とし、1週間以上の間隔を開けて、1日1回朝食後40mgまで漸増する。効果が不十分な場合は最大60mgを限度として増減する。

デュロキセチンはセロトニン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、シナプス間隙、細胞外の5-HTとNAの濃度を上昇させる。既存のSNRIと比べ、5-HT及びNA再取り込み阻害作用が強く、ドパミン(DA)再取り込み阻害作用は殆どない。第三世代の特徴としても、各神経物質受容体に対しての親和性が低く、抗コリン作用やα1拮抗作用による心毒性少ないとされる。これらと5-HT, NA再取り込み作用の機序から、副作用を抑えた3環系抗うつ薬と見ることができる。

また、前頭前皮質におけるDAの濃度が上昇する。これは、前頭前皮質にDAトランスポーターの分布が少なく、そのためNAトランスポーターを介して前シナプス終末部に取り込まれる。しかし、デュロキセチンはNAトランスポーターを阻害するため、DAの再取り込みも阻害し、細胞外の遊離DAの濃度が高まるとされる。

DA濃度が高まり、前頭前皮質の血流が増加すると認知、情動行動などの改善にもつながる。

中断後症候群も他のSSRIやSNRIに比べて軽いという。

デュロキセチンは5-HT再取り込み阻害とNA再取り込み阻害が約10対1と理想的なバランスである。

サインバルタ(デュロキセチン)の特徴
1 抑うつ気分、精神不安定、意欲の低下などのうつ病の中核症状を呈する患者さんの早期改善や各種身体症状の改善に期待される。

2 認知機能障害の改善にはドパミンの作用が重要であり、上述のようにセロトニン、ノルアドレナリンの作用に加え、ドパミンへの影響も考慮して認知症状の改善を期待して使用できる。

3 強い頸背部の痛みを伴ううつ状態の患者さんに効果を発する可能性がある。

4 眠気、吐き気の副作用がある。

5 当クリニックでも第1選択薬の一つとして使用しています。

6 同じSNRIのミルナシプラン(トレドミン)はセロトニン、ノルアドレナリンの対する再取り込み阻害作用が少なく、上市された当初は3環系抗打つ薬のように抗コリン作用のない抗うつ薬として期待されたが、治療容量を少なく設定したこともあり、効果が不十分で、最近はほとんど使用していない。

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