後藤クリニックブログ
オッズ比
オッズ比(オッズ比、Odds ratio)は、ある事象の起こりやすさを2つの群で比較して示す統計学的な尺度である。
オッズとは、ある事象の起こる確率をpとして、p/(1−p)の値をいう。確率論のほかギャンブルでも盛んに使われてきた数値である。
オッズ比はある事象の、1つの群ともう1つの群とにおけるオッズの比として定義される。事象の両群における確率をp(第1群)、q(第2群)とすれば、オッズ比は
オッズ比が1とは、対象とする条件あるいは事象の起こりやすさが両群で同じということであり、1より大きい(小さい)とは、条件あるいは事象が第1群(第2群)でより起こりやすいということである。オッズ比は必ず0以上である。第1群(第2群)のオッズが0に近づけばオッズ比は0(∞)に近づく。
例えば、男女それぞれ100人に先週ビールを飲んだかどうか聞いてみる。男性は80人が、女性は20人が先週ビールを飲んだと答えるとしよう。男性がビールを飲んだオッズは80対20つまり4/1=4で、女性は20対80つまり1/4=0.25である。4 / 0.25 = 16で、オッズ比は16となる。
MANGA study(Lancet2009;373 746-758)
方法:大うつ病成人に対する急性期治療にブプロピオン、シタロプラム、デュロキセチン(サインバルタ)、エスシタロプラム(レクサプロ)、フルオキセチン、フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)ミルタザピン(レメロン、リフレックス)、パロキセチン(パキシル)、レボキセチン、セルトラリン(ジェイゾロフト)およびベンラファキシンの治療用濃度を投与した。1991年から2007年11月30日までに報告された117の無作為割り付けコントロールし意見(患者総数25928例)を対象に分析した。主アウトカムは治療に南濃したまたは離脱した患者比率とした。「結果」ミルタザピン(レメロン、リフレックス)、エスシタロプラム(レクサプロ)、ベンラファキシンおよびセルトラリン(ジェイゾロフト)はデュロキセチン(サインバルタ)(オッズ比はそれぞれ1.39、1.33、1.30および1.27)、フルオキセチン(それぞれ1.35.132,1.28,1.25)、フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)(それぞれ2.03,1.95,1.89および1.85)、パロキセチン(それぞれ1.35、1.30,1.27,1.22)およびレボキセチン(それぞれ2.03,1.95,1.89および1.85)と比較して有為に効果が高かった。レボキセチンは他のすべての抗うつ薬と比較して効果が低かった。エスシタロプラム(レキサプロ)は最も認容性が最も良好で、デュロキセチン(サインバルタ)、フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)、パロキセチン(パキシル)、レボキセチンおよびベンラファキシンとして投与中止が投与中止が少なかった。「考察」抗うつ薬な中で効果と認容性に大きな差があり、ベネフィットと認容性のバランスにおいてエスシタロプラム(レキサプロ)が期待される。
学生時代に習った心理学について
フロイトは自然科学者であったから、彼の目指すものはあくまでも「科学」としての精神療法であったという。しかし、私は学生時代に習った心理学には違和感を覚えた。何かバタ臭いものを感じた。今は対面式でカウンセリングを行うのが一般的であるが、この治療法はフロイトは患者さんを寝椅子に横たえ、背後で患者さんが語ることにコメントしていたという。フロイトはユダヤ教徒である。懺悔室で神の代理である神父(神父は懺悔する人からはみえない)に懺悔する信者という布置と重なり合うような気がした。何かバタ臭いものと感じたものは科学を標榜しながら「宗教的」な束縛から逃れらない限界を薄々感じていたのかも知れない。
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